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【2026年版】複数拠点をつなぐ拠点間VPNとは?構築のメリットと選び方

· VPNナビ編集部

こんにちは、VPNナビ編集部です。

近年、企業のマルチクラウド活用やリモートワークの定着に伴い、本社と支社、あるいは複数のデータセンターやクラウド環境を安全につなぐ「拠点間VPN(サイト間VPN)」の重要性が急速に高まっています。2026年現在、ネットワークインフラのモダン化は企業のセキュリティと生産性を左右する重要な経営課題です。

この記事では、複数拠点をつなぐ拠点間VPNの基礎知識から導入メリット、最新の選び方まで、日本のビジネスパーソンに向けて分かりやすく解説します。


拠点間VPN(サイト間VPN)とは?リモートアクセスとの違い

拠点間VPN(サイト間VPN)とは、インターネットや閉域網を利用して、本社と支社、営業所などの「拠点ごと」を安全に常時接続するネットワーク技術です。

一方で、よく比較される「リモートアクセスVPN」は、外出先や自宅にいる「個人の端末(PCやスマートフォン)」から社内ネットワークへアクセスするための技術です。それぞれの違いを以下の表にまとめました。

比較項目 拠点間VPN(サイト間VPN) リモートアクセスVPN
接続の単位 拠点(ルーターやファイアウォール単位) 個人(ユーザー・端末単位)
対象ユーザー その拠点にいるすべての従業員 特定の個人(リモートワーカー・外出員)
利用シーン 本社・支社間のデータ共有、サーバー連携 在宅勤務、出張先からの社内システムアクセス
常時接続 基本的に24時間常時接続 必要に応じて都度接続・切断

拠点間VPNを導入することで、支社の従業員は特別に意識することなく、本社のファイルサーバーや基幹システムにまるで同じオフィスにいるかのようにアクセスできるようになります。


企業が拠点間VPNを導入する3つの大きなメリット

多くの企業が専用線ではなく拠点間VPNを選ぶのには、明確な理由があります。ここでは、導入によって得られる3つの大きなメリットを具体的な数字や実態を交えて解説します。

1. 通信コストの大幅な削減

かつて拠点間通信の主流だった「専用線(レイヤ2専用線など)」は極めて高価であり、1拠点あたり月額数十万円のコストがかかることも珍しくありませんでした。インターネット回線を利用する拠点間VPN(IPsec-VPNなど)であれば、通信コストを従来の専用線に比べて約50%〜70%削減することが可能です。

2. 暗号化による高いセキュリティの担保

拠点を結ぶ通信は、インターネット上の公開されたルートを通る場合でも、IPsecなどの強力なプロトコルによって全パケットが暗号化されます。これにより、データの傍受や改ざんのリスクをシャットアウトし、金融機関や医療機関でも求められる厳格なセキュリティ基準をクリアできます。

3. 拡張性と柔軟性の高さ

新規に支社や営業所を立ち上げる際、専用線では開通までに数ヶ月の工事期間と高額な初期費用がかかりました。しかし、拠点間VPNであれば、現地に対応ルーターを設置し、インターネット回線さえ開通していれば最短数日〜数週間でネットワークに参加させることができます。


IPsec-VPNとクラウド型拠点間VPNの比較と選び方

拠点間VPNを構築する際、主に検討されるのが従来の「IPsec-VPN(ハードウェア型)」と、近年主流になりつつある「クラウド型拠点間VPN(SD-WANやZTNAベースを含む)」の2つのアプローチです。

比較項目 IPsec-VPN(従来型ハードウェア) クラウド型拠点間VPN / 仮想ルーター
初期費用 高(各拠点に専用ルーター購入が必要) 低〜中(ソフトウェア設定や既存ルーター活用)
運用管理 各拠点の機器メンテナンス・設定変更が必要 クラウド上のコンソールから一括管理可能
クラウド連携 AWSやAzure等との接続にトンネル設定が必要 クラウド基盤と親和性が高く、設定が容易
向いている企業 固定拠点が少なく、長期的な安定稼働を重視する企業 マルチクラウドを活用し、拠点増減の激しい企業

選び方のポイントとして、自社に専任のネットワークエンジニアがいるかどうかが重要になります。運用負荷を最小限に抑えたい場合は、クラウド管理型のサービスや、専用の固定IPサービスを組み合わせたソリューションを検討するとスムーズです。

具体的なサービスや法人向けの選択肢については、以下のページも参考にしてみてください。

インターグループVPNの特徴を見る → ツール一覧 →


拠点間VPNを導入する際の流れと注意すべきポイント

実際に拠点間VPNを導入・構築する際の標準的なステップと、現場でつまずきやすい注意点を整理します。

導入の流れ

  1. 要件定義: 接続する拠点数、必要な帯域幅(トラフィック量)、接続先サーバーの要件を明確にする。
  2. 回線・サービスの選定: 拠点側のインターネット回線(光回線など)と、VPNプロトコル・サービスを選定する。
  3. 設計・検証: IPアドレスの割り当て設計(プライベートIPの重複回避)、ルーティング設定、テスト環境での疎通確認を行う。
  4. 機器設置・本番稼働: 各拠点へルーターを設置し、暗号化トンネルを確立して本番稼働を開始する。

注意すべきポイント

  • IPアドレスの重複に注意: 本社と支社で同じプライベートIPアドレス帯(例:192.168.1.0/24など)を使用している場合、VPN接続後にルーティング衝突が起きます。導入前にネットワーク設計の棚卸しが必須です。
  • 帯域幅のボトルネック: テレワークやWeb会議、クラウドへのデータバックアップが重なると、VPNルーターの処理能力(スループット)や回線速度が限界を迎えます。将来的なデータ量の増加を見込んだサイジングを行いましょう。
  • 障害時の影響範囲: 拠点間VPNのルーターがダウンした場合、その拠点全体が本社のシステムから切り離されます。冗長化(バックアップ回線の確保)の検討も重要です。

まとめ

2026年現在、複数拠点を持つ企業にとって、拠点間VPNは単なるコスト削減ツールを超え、ビジネスの機動性とセキュリティを支える基盤となっています。自社の規模やクラウド活用の度合いに合わせて最適な構築方式を選びましょう。

自社に最適なVPNサービスや法人向けソリューションをさらに比較したい方は、ぜひ以下のページもご覧ください。

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